塾の先生に教えてもらった話-③心に響くタイミングを見計らって話をする

昨日は娘との夕食の会話に少し寄り道しましたが、ここ数日は、娘の塾の先生がYoutubeでお話しされていたことを書いています。

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一昨日は、「定期テストの結果に対して子どもが自分で責任を取ることが大切だ」という話を書きました。今日は一昨日書いた話とも深く関係する話です。

 

 

一昨日の話を簡単に要約すると、『テスト前にぎゃんぎゃん言いたくなる気持ちもあるかもしれないけれど、言わずに我慢して、テスト後に子どもに「自分で自分の行動を決めさせること」が大切だ』という話でした。

 

 

この話に並んで先生がよくされる話が、「親から子どもに伝えたいことがあったら、子どもの心に一番響くタイミングを見計らって話をしなければならない」ということです。

 

先生の話を一部要約しながら書きます

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いつも言うことですが、例えば、定期テストの前に「このままだと~~だよ」とか言っても、子どもはいまいちピンとこないわけですよね。

 

大人だってそうですよね。たとえば、今から数年前に積み立てNISA(つみたてにーさ)とかiDeCo(イデコ)とかやると税金がセーブできていいよとか言われても、実際数年後に株価がどうなっているかなんてわからないしとか思ってなかなか行動にうつせなかった人もいると思います。よく知っている人からしたら「なんで動かないんだろう」とか思っていたとしても、よくわからない人からしたら「今そんなに困ってないし」となるわけですよ。

 

子どもだってそうです。別に困ってないんですよね。あまり勉強しなくてもそれなりの成績が取れる子もいるし、そもそもそんなにいい高校に行きたくはないって子もいる。だから、全然成績が取れなくても、勉強もしなくても、別に困らない。

 

僕はそういう子には「勉強したくないならしなくていいよ」ということにしています。実際、それでいいと思うんですよ。別に、勉強したくないならしなくてもいい。ただ、それが「つらいことから逃げているだけならばよくない」という話もします。「自分を誤魔化したり、自分に嘘をついたり、自分との約束が守れないのは、自分に失礼だろう」っていう話も時間をかけてします。だから「自分で決めたことだけはちゃんとやろう」と言っています。

 

でもそういう話をするのも、スッと入ってくるためには、子どもの心の準備が必要です。

 

テストの後とか、子どもがもっと頑張りたいなって思っている時期に、続きの話をする。そうやって心に響くタイミングを見計らって話をすることが大切です。

 

 

昔、高校受験の時はまったく勉強しなくて、高校に入ってから勉強し始めた子がいます。その子は高校は、〇〇高校(偏差値60越えぐらいの私立の学校です)に行ったんですけど、中3の冬ぐらいに、親には塾に行くって言って嘘言って、時々ゲームセンターに行ってたことが発覚した子なんですけど。結局、公立落ちちゃって。私立も、中3の秋からはそれなりには伸びていたのでもう少し高いところも目指せたと思うんですけど、そもそも受験もしなかったんですよ。

 

ただ、高校に入ってから、僕の話をかなり素直に聞くようになって。自分で「先生が言うように、たしかに、自分を誤魔化しながら生きていくのはなんだか気持ちが悪い」って言い始めて。それで、ずっと学年1位を取り続けて、京大を目指すまでになったんです。結局、京大には届かずに慶応に行ったんですけど、それでもよく頑張りました。

 

今も休みの時に約束して一緒にご飯食べに行ったりする仲です。

 

中学生は中学生なりにいろんなことを考えているものの、親とか塾の先生が言うことが必ずしも心に響く準備ができているとは限らない。だから、「今だな」っていうタイミングを見逃さないようにすることが大切です。押しても押しても響かない子には響きませんから。

 

「自分で自分の行動に責任を持ちなさい」とだけ言って、あとは見守ってください。

それは「放置」とは違います。普通の子は放置しちゃうと、楽な方、逃げる方にしか向かわないので。

 

勉強って、世の中のいろんなことのいい題材なんですよ。

ずっとは頑張れないから休憩したり、ぐっと集中して頑張ってみたり。

社会に出るとずっとそんな感じなのは、僕なんかより保護者の方の方がご存知だと思います。

 

幸い、僕の塾は、長く生徒を見せていただくことが多いので、小学生、中学生、高校生とずっと通ってくれる子も多くいます。その時々で軌道修正しながらやっていけるのは、毎日塾に来て、長く毎日子どもを見ているからです。でもそれって、親もそうですよね。長くそばにいて、今この時期にはこうだなって、調整もしていける。だから、保護者の皆さんにはあんまり焦らないでほしい。

 

中学受験の保護者の方なんかでよくいらっしゃるんですけど、親が方針をコロコロ変えるのは本当によくありません。急に「はい、右」「次は、左」とか言うと、子どもが混乱するだけだし、結果、どこを走っているのか訳が分からなくなってしまう場合があります。

 

あまり短期的に結果を求めようとせずに、長い目で見て子どもを育てていくことの方が、その子の人生を想うといいのかなと僕は思います。

 

何度も言いますけど、放置と見守りは違うので、そこは注意しないといけませんけどね。きちんと「見守り」ながら、その子の様子にあわせて一緒に話し合っていけると、長い時間をかけて良い方向に向かっていくことが多いと思っています。

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話すタイミングが大切という話は、必ずしも勉強についてだけではないなと思いました。昨日書いた「なぜ投票率を上げないといけないのか」という話も、いつか子どもにも伝えようと思いながら、なかなか話す機会がなかった話のひとつです。タイミングが良かったようで、携帯のグラフも結構真剣に見ていたし、スッと理解してくれました。

国民審査に関しては、私自身も娘に言われたことで真面目に考えるきっかけになりました。コメントを読んでいると、みなさんも立ち止まって考えてくださったようで、ありがとうございます。

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今日も読んでいただきありがとうございます。明日は息子の勉強の話を書く予定です。

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